― 聖堂 ―
[撫でるように動かすその手に、跳ねるような感触>>+11が伝わった気がして、瞬いてそっと手を離す。
亜麻色の陰から、見慣れた、だけど、どこか懐かしくも思える姿>>+12
ゆっくりと体を起こすのを、目を細め見つめて、こちらの姿を捉えたと知れば、微笑んで視点を同じ高さにあわせて]
……俺が、わかる?
[と、一言訊いて、そっと見つめた。
「消えないで」
と、願うように伸ばされた手>>+13が止まり、躊躇うように握られて、カルメンが一つ問う。
問い掛けに答えるかのように、そっと、その手に触れる。
消えたりはしないことを、ここに居ることを伝えようと]