[諦めて、といわれると。困ったように見上げた。少し、照れも混ざっていたかもしれない。心に残るのは嫌かと告げられれば、視線を逸らして頷いた。]……忘れて欲しい。私の事。忘れてしまえば、悲しむ事もないでしょ?[凪いだ声で、首を傾げる人に微かに笑みながら。]…仕方が無い、よ。こうすればよかったとか、伝えたかったとか。そういうのは、簡単にし終える事じゃないから。[自分だってそうだった。だからそう、何時も通りに笑む人に告げ。]