そうだな、時間の確認はしていないがメンテナンスの時間はとうに来ているだろうし。
[そう言って了承し、整備室へと向かい。
装置に入るジョエルの傍らの席に座り、いつものようにメンテナンスをする真似をした。]
...Schlafe, schlafe, holder, suser Knabe,
leise wiegt dich, deiner Mutter Hand;
[微かな声で口ずさむのは、かつて幼い頃祖母から教わった子守唄。
スリープモードに落ちたジョエル達の傍で作業する際、たまにこうして歌っていたのだがそういえば彼らには聴こえていたのだろうか。
後で聞いてみようかな、と思いながら、ふと何かが引っかかった。
ジョエルのことではない、先の集会室でのこと。
あんな損傷を受けたのに、ラッシュの動作は通常通りだった。
あの場では気付かなかったが、本来ならばなんらかの態度で異状を訴えるはず。
となると、少なくともその機能が壊れているということになる。]