[ふと気が付くと、少年は氷の中に閉ざされていた。
最早言葉を発する事も叶わない。
今までの彼に、冷感など殆ど無かったにも等しいのだが―今は。
全身を刺すような痛みが身体を駆け抜ける。
そして、下腹部には更に強烈な痛みが。頭の中では言い知れぬ不安が襲い掛かる。――それは今にも狂ってしまいそうな程の。
―あぁ、そうか。
皆、僕が殺したんだから。
やがて氷像の周りを無数の氷柱が取り囲む。
氷柱は氷を貫いて、少年の体内深くへと潜り込んで行く。
――そして「罰」は続いていく。
まさに「この世の物とは思えない」程の痛み。悲鳴を上げる事すらままならず、少年はただその痛みに耐え続けていた]