[にぃ。ににぃ。不意に、夜闇の猫が高く、鳴く。黒の中の翠は、岬の方へと向いていた]……いたい。……いたそう。[少年も、ぽつり、呟いて同じ方を見る]いたくないのが、きっと、一番、いいのに、ね……。[それは理想でしかない、と。理解してる夜闇の猫は、にぃ、とないた**]