嵐の中、自衛団員も詰所に避難していた。その機を見計らって団長は一つの話を団員達にする。夏でも長袖を着ている彼の腕半ばには、銀で彫り込まれた印がある。結社の一員。人狼の存在。初めて聞く話に団員達も驚きの色を隠せなかった。嵐が去ったらすぐに動くという話だったが。それは少し遅れることになった。まだ激しい雨の中。村の奥まで響き渡る崩壊の音が原因で……。