― 中庭・木の傍 ―[栄養を取り込もうとする木の力は、最初は、狙いの通りロランを飲み込んだ。しかしその後は…]エレ…?[手元にあって、自分に力を送り続けていた古い辞書が消えた瞬間に、瞳から金の輝きが消え、愕然と立ち尽くす]…………ごめん…………[それは、誰にあてての、詫びだったか。自分自身にも判らないうちに意識は闇に飲まれる]