[ゲルダとアーベル、彼らの交わす言葉を聞いていると、やはり何かしら繋がりがあるのではと思えてしまう。その上で、怪我の事を相談した、或いは知っていた相手にしたのではないか、と。人でない可能性があるゲルダに対してアーベルの反応は変わらず、──知っていたのでは、という邪推さえ。彼は只の人か、それとも月のいとし子の協力者か。ゲルダも手の内を簡単に見せるつもりはないのだろう。態度は変わらない。]