― 森入り口 ―[>>0:121入り口まで出てきて、ナターリエの姿を見つけると、ばつが悪そうに視線を逸らした。目線を合わせられられると口をへのじにまた曲げ直して、ちょっと無言。おれ悪くねーもんオーラを出しながら、とりあえず促されるとスコップを背負いなおして歩き出す。一歩踏み出したところで、頭に被った鍋帽子に、こつんと軽い音がなって上を見上げると誰かの代わりに空が泣いていた。]あ、雨だ。[すぐにぱらぱらと降り出した雨足に、少しばかり昔を思い出すようにまっすぐ上を見上げていた。]