[話を終えた女主人は、やがて、優美な仕種で一礼する。鮮やかな真紅の装いの裾がふわりと翻り、その姿は大広間の扉の向こうへ。即時追おうとしたものは、無表情なメイドに阻まれて。道が開いた時には、女主人の姿はない。三階へ向かえば、今度は書斎での面会は叶うけれど。女主人はただ、『ゲーム』をしましょう、と微笑む以上の言葉を寄越す事はない。**]