[捕まえたきのこを籠に収めた後、少年は他の皆のやり取りをどこか楽し気に眺めていて]
……さて、そろそろなんとかなるかな。
[籠の中に収まったきのこの数を数えて、小さく呟いた後。
ひょい、と手を高く差し上げゆるく振った。
しゃん、という音が鳴り響き、差し上げた手の上に銀色の光が積もる。
積もった光は木の葉色のリボンで束ねられた銀色の鈴へと変わり、光の粒子を零した]
さてさて、お戻りの歌い手さんたち。
まだ戻らない子を呼んでおくれ。
あんまり遅くなると、色んな意味で大変だからね。
[軽い口調で紡ぎつつ、しゃんしゃん、しゃらら、と鈴を振る。
それに応えるように、籠の中のきのこがしゃらしゃら、しゃらら、と歌い始めた]