─西館内部・時空学科講義室─
[気を張り詰めっ放しに見えるゲルダの様子に休憩を入れることを提案し。時空学科の講義室の一つに転がり込む]
少し休んどけ。
警戒は俺がしとくから。
[感覚強化の魔法を再びかけ、周囲の様子に感覚を研ぎ澄ます。その言葉に灰銀が、大丈夫かしら、なんて思ったのは内緒。そんな折、儀式の開始時と同じようにノイズ交じりの放送が入り、脱落者の名前を挙げて行った。その中にはもちろん自分の友人達5名も含まれており、「やっぱなー」とけらり笑っていたのだが]
……え、イレーネとウェンデルも?
[意外そうな、少し残念そうな声で二人の名を紡いだ。その声色の意味を知るのは本人と肩に止まる灰銀のみ。その後は黙って放送される内容を聞き入って]
結構脱落したみたいだな。
俺が動かなくても脱落者出るってのが何か不思議な感覚だけど。
レナーテが頑張ってんのかなぁ。
やっぱ俺も頑張んなきゃダメ?
[灰銀とゲルダにそう問い。灰銀は『当たり前でしょ』と返してきた。むぅ、としばし考え込む]