[銃口を向けた先は一回目に撃った相手。白い毛に包まれた犬の額に狙いをつけた。けれど覚悟を決めても、撃った時にあげられた声はまだ、耳に残っていて。]―――…っ[だからなのか、引き金をひくのが少し、遅れた。動揺に揺れた腕は、狙いを外してしまったかもしれない。当たったかどうか、確認するよりも早く、衝撃が襲った。]