[それから数時間後、訪れたのは自衛団員。
告げられたのは、村の外で見つけられたという死者の事と、そして]
……容疑者、ね。
ま、俺は疑いやすいだろうけどな。
[話を聞きたいから集会場へ、という言葉に零れ落ちた言葉は幸いにも他者には届かなかった]
[支度を整え、猫と共に向かう集会場。
たどり着いた先で渡される身上書には、こう記される事となる]
──────
■名前:ライヒアルト=モルゲンシュテルン Reichard=Morgenstern
■年齢:24
■職業:『自称』詩人
■経歴:5年ほど前にやって来て以来住み着いている村の居候。
詩人を自称し、作詞なども手がけている。
出で立ちや所持品から、教会となんらかの関係があるのでは、といわれているが、当人は黙して語らず。村に来る以前の経歴は不明。
村の教会には、殆ど立ち寄ろうとしない。
ヴィンデという名の、足だけが白い黒猫を飼っている。
──────