[制御を失った力がどうなったのかまでは魔人にはわかりません。
とりあえず此処にいた面々が『持っていかれなかった』ことで表情の険しさが幾分か薄れました。
肩まで欠けた傷口からはチリチリ火花がチラつきますが、当人は気にする事もなく無事な方の肩にセイレーンを担ごうと―――したところでコチラを見上げる視線に気づきます。]
邪魔したんだから当然だ
まー、腕一本ってところか
お互い様かもしれんが
[とっさに掴んだ腕は荒ぶる魔人の熱にどうなっていたでしょう。
水や木の力がレイスを守ったかどうかまではわからず、逃げられることに警戒しながらもゆっくりと離していきます。]