―階段―
[ボクが何かをするよりも前に、幼馴染はシンタロウの刃にかかってその鮮血を散らしていた]
ねぇ、ハル…
[もうすでにしゃべれないはずのそちらに、歩み寄る、カッターを持ったまま。流れ落ちる血を踏み、ボクは近寄り]
なんでなの?ボクたちは、友達だよね?そのはずだよね?なんで、宮町さんを?
[理不尽なひどくつながりもめちゃくちゃな質問]
答えてよ、答えろっ!ハルっ!!!
[ボクは、衝動的にカッターの刃を何度も、幼馴染に突き立てて]
なんで、なんで何も言わないんだよっ!!!
[誰かに止められるまで、何度も。
それでも、幼馴染から返るのは言葉ではなく、ただ彼の血だけを]