─聖殿─
[儀式の準備の進む聖殿。
集まる人々は、現れた姿にざわめくか。
それらに意識を向ける事無く、長老の許へと赴く]
……長老、今日の封印。
『堕天尸』じゃないが、この旦那をおさせてもらう。
[何故、との問い。しばしのの沈黙の後、答えを告げる。
強き『虚』を宿しつつ、しかし、翼の色を失わぬもの。
それは、決して飲まれる事無く、正負の均衡を大きく乱す要因となり得ると。
母から聞いた話を、伝えて]
ま、結界樹に押し込んだ所で、この旦那は変わらんかも知れんが。
……存在がローディの結界に干渉して、挙句、『堕天尸』に逃げられるような下手は打てないだろ?
[だから、と促せば、スティーヴからの進言があった事もあってか。
『天将の血脈』の言葉に裏付けられた選択は、すんなりと受け入れられた]