─ 一階・厨房 ─
[唐突な言葉は、場にいる者に何を思わせたか。
それを気に留めた風もなく、厨房へと向かう]
……失礼。
少々、お聞きしたい事が。
[呼びかけに振り返った表情には、怯えのいろ。
前日、落ち着きを失する事のなかった自分に対し、彼女が抱いていたもの>>2:17は知る由もないが。
その時と変わらぬ冷静さは、その恐れを更に掻きたてる事となったか]
大分長く、お姿を拝見しませなんだが……これまで、どちらに?
[問いに返されるのは、部屋に籠もっていた事とやっていた事。
それから、今まで出てこなかった理由と、今ここにいる理由。
綴る声のか細さと相まって、それは言い訳めいた響きを感じさせていた]