[言葉を紡ぎながら虚ろな瞳が捉えるのは、自衛団員の腰に刺さっている短めの剣。
それに手を伸ばし、柄を握り。
不意の動作に驚いた自衛団員が身を引いたことで、剣は鞘から抜けた]
[手にした剣を両手で握ると、隣に居たエリザベータの方へと身体を向け。
そのまま心臓目掛け───貫いた]
[一連の動きは淀みなく為されるも、剣術の心得なんてものは無かったために、一撃では心臓を捉え切れず。
空いた手でエリザベータの肩を掴んで、剣を引き抜き、もう一度胸へと突き刺す。
彼女から抵抗があったとしても、手を離すことは無く、何度も、何度も剣を突き刺した]
[その行動を止めようとした人は居ただろうか。
ようやくエリザベータが事切れた頃には、僕は返り血で染まっていて。
その状態のまま喚いていた自衛団員へと向き直った]