(……あ、れ?)[軽くまくられた袖。そこから、人の肌には異質な色が覗いて見えたのは、気のせいか、否か。ただ、それを問う前に猫が甲高い声を上げて意識を逸らした]っと、やっべ!薬湯煮すぎるうっ![すっ飛んだ声を上げて、薬缶を火から離して薬草の束を取り出して。そんなどたばたをしている内に、問いかけるタイミングは逸してしまったけれど。刹那に目にしたそのいろは、意識の内に確りと焼きついていた]