― 島内某所 ―[ 息を切らしながら、幹へと背中を預ける。] はぁ…はぁ…これで鷹の目殿の疑いが外に向けば…。[ ケイジはエリカを味方にできると言った。] その言葉を私は信じることしかできませんね…。 このまま姿を隠すことができれば…。 封じられることはないでしょうから。[ その間にアヤメを消せば――――――。] 問題はないはず……。[ 力を行使しすぎた故か。 それとも虚に魅せられた故か。 左目はもう、何も捉えてはいなかった。]