[ちらりと窓越しに外へと目を向けると庭園に人の姿>>9が見えたが、それが誰かまですぐに思い出すことは出来なかった。きっと後で顔をあわせる事があるだろうと視線を戻し、鞄の中から楽譜を取り出すとそれを眺める] もう大体覚えたつもりですけど、暇ですし。[本番で譜面を思い出せないのは困る。もちろん譜面台はあるけれど、いちいち確認していては演奏が遅れてしまう。紅茶を口に含みながら、ぺらりとめくった譜面に視線を落とす。暗譜に没頭してしまえば、声を掛けられるまで気づくことはないだろう。*]