[女の問いかけは、>>1:90団長が服の袖を捲り上げて見せたものがそのまま答えの代わりとなった。彫り物と見紛う程の痣が、かの伝承に照合すると気付けば微か息を飲む]…そうね。『呼び集められしは、いとし子たち。』『月の、神の、愛でし子ら。』─…あの歌は、そう歌っているものね。[団長の腕を彩る艶やかな朱には触れず、>>1:97カヤの言葉に追随する様に淀みない声で謡う。少なからず訓練を経た歌声だと理解する者が在ったかはともかく、唇は短い一節のみを紡いで]