[カルメンが人狼だったと、娘の言葉から理解する。
娘も良く懐いていた。
そのショックは計り知れぬものだろう]
[村の者で無ければ良いと思っていた。
けれど、心のどこかでは村の者が人狼である可能性も考えていた。
それ故に、明らかになった場合に手を下す覚悟も出来ていたのだが。
結局、それを為したのは別の人間で。
何も出来ず、娘を苦しませる要因を取り除くことも出来ないのに悦びが湧き上がって来る左手が至極忌々しかった]
…イレーネ、部屋に戻るぞ。
横になった方が良い。
[それだけで緩和出来るとは思えないが、立った状態で居るよりは幾分楽になるだろうからと。
抱え上げてイレーネが寝泊りしている部屋へと向かう]