―昨日・帰り道―
まったく失敗した。
力見せてもらえば位のつもりが、ふっかける相手間違ったよ。
宝条先輩も一見と違って沸点低いんだな。
[肩を借りながら、ゆっくりと歩く。喋ることで走る痛みを紛らわせつつ。ちょっとボロボロすぎる格好に表から入るわけにはいかないなぁとか思いながら]
え、ああ。寮の裏手まで頼めるかな?
こんなん誰かに見られてもヤバイし。
[ファンの子に、という意味もあったのだが。アズマに伝わったのはボロボロになってる格好のことだけだったのかもしれない。
ボソリと、面倒とか何とか呟かれた声は良く聞き取れず]