人狼物語 ─幻夢─

69 赤き燈灯る崖の上で


書生 ハーヴェイ

―空き部屋―

さっきの話、だけどさ。

[その頃には奏者の顔色も少しは良くなっていただろうか。
親しい娘の死の衝撃からは未だ抜け出せない様子だったけれども。
隣に腰掛けて気遣う素振りを見せながら、タイミングを図り、切り出す]

メイさんって子、いただろ。
あの子、……人狼だったんだ。

[告げた言葉は青年だけが知る真実。
何故判るのかと問われたなら、自分が伝承に載っている“能力者”であるらしいことを伝えただろう。彼が彼女の死を知ったのは、もしかしたらその時だったかも知れない。
話を信じられようが信じられまいが、青年にはどうでも良いことだったけれど]

(12) 2011/12/11(Sun) 01:54:35

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