[マテウスもどうやら戦闘準備OKだったようで、すでに片手剣と化した両手剣(バスターソードか? それともグレートソードか? どっちにしても馬鹿力に変わりないか)を振り下ろしてきた]
うわわわわわ!
[まるで準備していなかったゼルは、慌ててマテウスの真横を抜けるように避けた]
って、先生! 戦闘開始にしても生徒の準備を見計らって行うもんじゃないッスか!
[と、講義の声を上げてもどうせ聴かれないだろうと心の中でごちて、すぐに思考を切り替えた]
別に学長が賢者の石だろーがどうだっていいけど、いきなり襲われてこのまま負けましたっていうのは、負けず嫌いではない自分であっても納得できないし……精一杯抵抗するしかないんだよなぁ……。
[それでもブチブチと言ってるのは彼の性格のせいか。そうでもしないと戦闘思考になれないのがネックと言えばネックか]
今までは試験だ〜っていうから、やれたけど、なぁ。
[かといって真っ当な魔法では恐らくマテウスに通用しないだろう。最大レベルの魔法を連続で叩き込めば勝てるのか――]