─エアフォルシェン湖湖畔・集合場所─
[やって来た気配に最初に気づいたのは、白黒のちまもふたち。
白はみゅ、と短く鳴き、黒はくぅ、と喉を鳴らしてそれぞれ注意を喚起する]
……っと。
ああ、俺が今回の特別講師だよ。
[丁寧に頭を下げる少女の方を振り返り、手にした欠片を回収袋に落として受講届を受け取る。
入れ代わるように差し出すのは、カードのデッキらしきもの]
んで、これ、一枚引いといてくれるか。
それが、名札代わりになるんでな。
[差し出したのは、白地に紅で図案の描かれたルーンカードのデッキ。
特異な色彩は、血と魔力を持って複製したものである事を示していた]