─東殿・回廊─[目の前より失せし二竜の姿。その内の一竜は己が対。バランスは一気に崩れ、断続的に起きていた微震の影響が少しずつ表れてくる。当初より強さを増したそれは、この竜都をも少しずつ揺らし始めた]くぅ……やってくれる。ここまでされて居ると言うに、奴らの尻尾は未だ掴めぬとは…![悔しげに漏らされる声。己を律すべく、右手は額のバンダナへと]