あ、あありがとう。 …――――よ、よろしくお願いしします。[ミリィの言葉に、少しだけ頬を上げて見せる。窓の外の音が激しくなる頃、丁度その向こうに焼き魚のセットのプレートをふたつ持った女将が現れて笑顔で机に並べてから、他の窓を閉めに向かう様子。 ほしいものが手に入る約を得たゲルダは上機嫌―尤もひどくわかりにくいが―なままに、窓を閉めようとする商人が外に何か見つけるらしきに、少し身を伸ばして肩越しから覗き込んだ]