― 2階自室→見知らぬ男の部屋 ―[ユリアンの足は自室へ向かう。せめて何か身を守るものをと焦り、見つけたのは大きな裁ちばさみ。鉄製のしっかりした作りのそれを握りしめていたのは、一瞬か、もっと長い時間か。オトフリート>>1とイヴァン>>4に続いて見知らぬ男の部屋へ入ったつもりだった。けれども、そこで目にしたのは、長い髪を振り乱しながら、イヴァンに掴みかかって>>6いく男の姿で。声も上げられず、咄嗟に止めようと駆け寄り、]