─ 宿・一階入り口付近 ─[騒ぎの中、ヘルムートが自衛団に近づいて行くのはただ見ていた。何をするか、予想出来なかったのもある。あまりに予兆なく自然に、剣を取りエリザベータへ刃を向けた時にはさすがに驚いた。何度も剣を刺す様には眉が寄った。見て楽しい光景ではなかったので。返り血浴びる凄惨な姿に周囲はどう動いたか。..はただヘルムートの様子をじっと見ていたが、友人がヘルムートへ食ってかかるようなら、その腕を掴んで止めた。宥めはしない、ただ向かわないよう離さなかった。]