─ 第二階層・通路 ─分からないか。[胸を押えていた右手は緋色に染まっている。左手には銃を握ったまま、けれど銃口はまだ向けていない]オーフェン。銃はむやみに使うなって言われていたよね?使う時には迷うなって。[それは少年の父親が、銃を持たせる時に言っていたはずの言葉]怖いのなら、撃った振りだけしていればいいんだ。それでシステムは誤魔化せる。[内緒話のように小声で。冷たい目の下で口元は笑って言った]後は私が、なんとかするよ。