― 大広間 ―[プラーミヤの姿を見た人は、その場には少なかったろう。名を知る人は恐らく一人もいない。プラーミヤも彼らを、彼女らを知らない。知る必要も、ない]ゲー、ム……うたげ……[大広間の隅に、ひっそりと佇み、プラーミヤはアナスタシアの綴る言葉を、ぽつり、ぽつり、と反芻する]たのし、そう。[そうして、たどたどしく呟くと、にい、と、笑った]