だけど、人狼かぁ。事実は小説より奇なりって言うけど、無茶な話過ぎるよね。狼なんて、そうじゃなくても怖いじゃん。殆ど覚えてないけど、父さんも狼にやられて、だったし。[戻った元気がまた少し陰りを見せる。無茶な話と言いながら頭からは否定しないのは、祖父も亡くなり女所帯になってから何かと気にかけてくれた自衛団長をそれだけ信頼している証なのだった。厨房からの香りに気が反れるまでは、あと如何程か**]