─北エリア・林─
[ライヒアルトのテレポート能力を失念していたわけではないが、唐突に現れたことには僅か反応が遅れる]
大盤振る舞いですわね!
[全て躱すには難しい。左足首も痛みが完全に引いたわけでもない。けれど敢えて左足で地を蹴り、バックステップを踏みながら降り注ぐ針の円周外へ出ようとした。軸足となった左足は円周から外れるのが遅れ、数本針が刺さったり掠めたりしている]
勝てば官軍。
そう簡単に行くかしら?
[左足は地に添えるのみにし、対峙する双方から離れた場所で大きな銃を構えた。それはここに来た当初にクリーチャーに使ったバルカン砲よりも、二回りほど小さいガトリングガン。それでさえ、通常ならば固定して使うものなのだが、それを右側に構えて持ち、掃射スイッチを押す]
Löschung!!
[林に響き渡る轟音。銃身が回転し、無数の弾丸が射出される。その弾幕は容赦無く二人へと襲いかかった]