……んなっ![違和感の理由に、気づいた。いつもの席に、少しだけ気だるげに座っている風のデザイナーの青年は。左側の半身を、失していた。その状態が何を意味しているのかは、説明を求めるまでもなく]っ……じー様や、ゲルダ嬢のも、きつい、と思ったが……これっ……。[無意識、後ずさりした弾みで近くの椅子にぶつかる。勢いがついていたためか、椅子は大きな音を立てて倒れた。その音を聞きつけた宿の主人が何事か、と顔を出して声をかけてくる]