[住んでいるのは西の方、今は観光地となっている研究基地へ繋がる方向のエリアにある、と。西へと鼻先を向けた状態で、犬は頭の中で説明する]わっふ わぅ[それから自己紹介するように鳴いたが、当然、言葉として紡がれることは無かった。普段ならドッグタグから名前を覚えてもらうのだが、それが無く名を呼ばれるならば、犬は不思議そうに眼を瞬かせることになる]