[地獄へエスコートじゃなかったのかよ、馬鹿野郎が。 そんな事を毒づきながらも痛む胸元へ。 ナイフは突き立てられたまま。 もし、ナイフが抜かれていれば、失血死していたかもしれない。 もし、ナイフが数センチズレていれば、心臓を直撃していたかもしれない。]……鬼は、死ん……だ、か――?[絞り出す様な声で問いかけた。]