[夢を見ていた。幼い頃の、夢。『この子は私たちとは違う、力の欠片を持っているから』『このまま共に旅を続けるのは』『望まぬ『場』を形成して傷つくよりは……』『……どうか、穏やかに』言葉を交わしているのは、養父と、実父。因子持つ旅人の両親は、異なる因子を生まれ持った子の平穏を願って、この地に残した。あるものは祝福といい、あるものは呪いという朱の花。その二つはどちらも子に与えられて、そして]