─ 料理屋・白花亭 ─
仕事集中してたからな。
[呆れ混じりのため息>>21は気づいていても、返す言葉はこんな調子。
『筆記者』の務めを継ぐ以前から己がペースを崩す事のない青年ではあったが、『本屋』と呼ばれるようになった辺りからそれが更に顕著になっていた]
せっかく食いに来たのに冷ますとか勿体無いだろー。
[呆れを笑顔で隠したサリィに真顔で返した後、久しぶりのまともな食事に手をつける。
仕事に集中すると、木苺酒や香草酒とクッキー一枚ですますのが当たり前、熱が入ると全く食べないのは日常茶飯事。
それだけに、温かい食事は色々と、しみて]
ん。
美味いな、これ。
香りもいいし。
[温かさを味わいつつ、ユーリ淹れた香草茶への感想もごく自然に零れ落ちていた]