[ユーリーから受け取るグラスは、ペロと舐める。
程良い酸味が鼻を抜け、喉へと落ちる熱。
少し目を眇め喉を鳴らして飲んでから、ぽつりと落とす]
里帰り…か。
……嬉しいけど、また、行く、んだよね。
[ロランに彼女からの手紙は届いて居ない。
ロランからもまた彼女の住所を聞き出して書く事はしていない。
この村に戻る事が良い事なのか、判らなかったから。
それからミハイルへと顔を向け]
でも、違う場所ではまだ駄目な年らしい。
[赤い葡萄酒も遠慮なく貰う。
ふたつのグラスをチンと当てて見せられる程には、
少し、機嫌が良くなっている自分にも気づいた]