『双花』が、欠けてしまった。[精彩を欠いた無機質な声を紡ぐのと、女の声に気付いた誰かが駆けつけるのとどちらが早かっただろう。誰かがこの場に駆けつけるまで、女の時は止まったように身動ぎ一つせぬままで。故に、駆けつけたものは部屋の中、多くを無くした団長の血に染まり座り込んだままの女を見ることになる**]