やれることをやるしかないかしら?[別に義理も義務もあるわけではないが、協力しない理由もない。あれこれをひとつのバッグにまとめ、残ったものを元の荷物へと戻していく。バッグを肩掛けにすると、自室を出てアーベルか女将の姿を探す。そこそこの体格と比べれば少し大きめのバッグを肩掛けに、うろつく黒ローブ姿は怪しいとかそんなレベルのものじゃなかった。一緒に宿屋にいた人たちの目にもすぐにとまることになるだろう]