─ 屋敷の裏 ─[突きだした刃から伝わるのは、今朝と同じ感覚。それに、ほんの一瞬震えた心は抑え込んだ。銀を伝って零れるあかが手を濡らす。届いた。届いてしまった。頭の中を巡ることばは、両極端なもの]…………なん、だよ、それ。[背負わなくていい、と。告げられる言葉に、掠れた呟きが落ちる]なんで、そんな……カッコ、つけんな、よ。[伸ばされた手が肩に触れた。けれど、それはすぐに滑り落ちて。すぐ横に、倒れ込む姿にまたひとつ、命を散らしてしまった事を実感して]