─ 二階 部屋H ─
[ズキリと、心臓が痛む。
手に感じている鼓動が弱く弱くなってゆき。
感情を取り戻した天鵞絨>>22は瞼の向こうに隠れてしまって]
ごめん。アマさん。
[ごめん、ロザ。
心の中だけで、途中で存在を感じた>>5:+33もう一人にも向けて]
俺じゃ、力が。足りなさすぎた。
なんで。俺なんかが。
[生き残るんだ、とは。他者の命を奪ってここにある以上、言えなかった。まだ砕かれていなかった、歪な鎖が言わさせなかった。
後を追うことなんか、許されるはずがなかった]
タオ。ごめんな。
[哀しげに鳴き続けている茶猫に、透き通りそうなほど淡くなった緋色を伏せた]