―→一階廊下の行き止まり―
無理は、しないで…、
[それ以上足の進まなくなったユリにはそこで待ってもらうことにして、ボクはその先にゆっくりと進む。
先に進むほどに、濃くなる血の匂い。
近づくと徐々に転がっているものがなんのか見えてくる、血溜りの中、転がる女の子の死体。
腹を切り裂かれて、喉を食いちぎられている]
百乃喜さん…
[その死体となった彼女の名前をボクは呟く]
皆に、知らせないと…
ごめん、もう少しそこで、待っていて、ね?
[呟くようにして、しゃがみこみ彼女の頭を一度撫でてから、立ち上がり]
行こう、桐谷さん、皆に…伝えないと……