─ 2階・客室 ─
[結局、父の弔いにも参列せず、ネリーが用意した食事>>23も客室で取ることになった。
ヘンリエッタがそこから動こうとしなかったのが主な理由である。
出された料理も、口にしたのはスープのみ。
栄養たっぷりに浮かんでいた野菜はほとんど残した。
スープにより身体が温まり、少しだけ動く気力が湧いてきた。
寝る時は自室へと戻ることになったが、その移動の際、ヘンリエッタが小さく呟く]
……ネリー……
おとう、さま……なんで……
[問いかけを言い切ることが出来なかったが、父が死んだ理由を問うていると言うのは伝わることだろう。
その問いにはっきりとした回答は得られたかどうか。
曖昧にされるにしろ、答えを聞いた後、ヘンリエッタは唇を噛みしめて耐えるようにしていた]