……短慮に走らず、言葉交わすを選んで良かった。 少なくとも、私の進むべきは、はきと定まった、と言える……感謝する、対なる君。[言葉と共に向けるのは優美な一礼と柔らかな笑み。それから、青年はくるり、と踵を返す。どこへ、と問われたなら、一つ息を吐き] ……一度、地下へ。 調整してやりたいヴァイオリンがあったのを、思いだした。 私の道は定まったが、皆には選ぶ時間が必要だろう? ……その時間を、私なりに有意義に使いたいのでね。[告げる表情に滲むのは。揺るがぬ決意と、覚悟のそれ。*]