……俺、は、『俺』。エーリッヒであり、ラファール。[人としての名と、銀の獣としての名。その二つを同時に告げる]けれど、どちらか一方を選べ、と言うなら……。俺は、風で……ラファールで、あり続けるよ。[そう、静かに告げて、手を離す。あの時──家主に、記憶が戻ったか否かを問われて、剣を向けられた時。そうある事を受け入れ、その在り方で生きると選んだのだから。それを曲げる意志は──ない]